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2009年09月11日

問いかけ、かける、問い

問いかけにはじまり

その問いがまた、新しい問いを生む。

問いかけは姿を変え、

結局は最後の時までつづく。






彼女の言葉はパースペクティブの中で、

静かにつもり、結晶した。

そしてすべてのものは

ただ消えゆくだろう。

・・・風のように、雲のように。



そんな事情を

風車だけは気づいていた。

  


Posted by Pers. at 19:17Comments(0)フィクション

2009年07月30日

配達されない3通の招待状 1






「ボクはピンをまわしながら

ものを考えるのです」

「そうかい。じゃあオレは

タバコの煙で考えてるのかもな」

  


Posted by Pers. at 00:14Comments(0)フィクション

2009年07月10日

ク・ドゥ・ピエ



空き地では、パースペクティブが

新作の練習。

プティパ先生が鼻先で笑う。

「大道芸人が、いったい何のおどり?」



「色をつけるんです」

おかしなステップをくり返しながら、

パースペクティブは真顔でつぶく。

ステップ 1、ステップ 2、ステップ ・・・・3・・・・



何も考えることなく、

それでも

耳の奥には、なつかしい

潮騒のようなドミナントが響き、

からだは空白へと

とけていった。



  


Posted by Pers. at 12:17Comments(0)フィクション

2009年07月04日

トリプリシテ


不穏でも、平穏でもない午後。




3本目がやってきて、

鍵が3本。





「きみは誰?」

「はい、私は愚者と呼ばれる種族を慕うものの一部です」

パースペクティブが間を悪くします。

そうやって仮面は簡単に

はがされてしまいました。





霞(かすみ)のような気分の中で、

「どこかの鍵穴を探そう」

などと

相談めかしたおしゃべりをします。



または着衣の『草上の食事』を、

と。


  


Posted by Pers. at 18:01Comments(0)フィクション